Rogerってどんな人?
いちばん好きな『Total War(トータルウォー)』作品は?
Roger:
プレイ時間がいちばん長いのは『Total War: Warhammer III』かな。
本当に面白い作品だからね。
プレイヤーとしては本当に下手くそなんだけど、それでも飽きることはないね。
『トータルウォー』以外で好きなゲームは?
Roger:
今ハマってるのは『Returnal(リターナル)』。すごくいいゲームだよ。まあ、これも下手くそなんだけどね。最初のボスを倒すのに7時間もかかったよ。
これまで特に長く遊んできたゲームは…
- ・『Oxygen Not Included』
- ・『ファイナルファンタジーXIV』
- ・『ファイナルファンタジーXI』
- ・『シヴィライゼーション IV〜VI』
みたいなストラテジー系は何千時間もプレイしている。特に好きなのは『シヴィライゼーション IV』かな。
この仕事で一番好きなところは?
Roger:
ずばり、ゲームが作れることだね。
昔は6年間ハンバーガーショップで働いていて、そのあと政府の事務職もやっていた。それが今では、ゲームを作る仕事をしているんだからね。
この業界に入ってもう20年になるけど、いまだに信じられない気分だよ。
個人的なワークライフバランスは正直ひどいけど、それだけ仕事が好きでたまらないんだ。
この仕事で一番大変なことは?
Roger:
この仕事でいちばん面白くて、同時に難しいのは、“ゲーム自体にとってベストなこと”と、“プレイヤーが求めるもの”のバランスをどう取るかという部分だね。
開発者とプレイヤーコミュニティの関係は、この数年で大きく変わってきた。
その最適なバランスを調整するのは簡単じゃないけど、すごく大事なことなんだ。
その点、こういった配信は本当に貴重だよね。作品を大事に思ってくれている人たちと直接つながれるからね。
Rogerが動画配信シリーズ「Community Inbox」と「First Reactions」を始めた理由
Josh:
昨年末に公開したメッセージの中で、ご自身宛のメールアドレスを公開していましたよね。それは、どうして始めようと思ったんですか?
Roger:
半分は自分がそういうのを引き受けがちな性格だからかな(笑)でももう半分は、プレイヤーの声をもっと直接聞きたかったからなんだ。コミュニティが何を考えているのか、どんなことを望んでいるのかを知るのは本当に大事だからね。これまでにたぶん1000通くらいメールをもらっていて、そのほとんどが本当に好意的な内容なんだ。半分以上は批判的な意見も含まれているけど、それも建設的な内容だよ。
できるだけ多く返信するようにしているし、チームにも共有して、みんながプレイヤーの声を直接見られるようにしている。
自分としては、もっとプレイヤーの声とつながっていたいんだ。それと、これははっきり言っておくけど、あのアドレス宛のメールは本当に自分に届いている。他の誰でもない。読んでいるのも僕だし、返信しているのも僕。だから、あのメールでやり取りしているなら、それは僕と直接話しているってことだよ。
送られてきたメールにはすべて目を通している?
Josh:
よく聞かれる質問なんですが、送られてきたメールは全部読んでいるんですか?
Roger:
一通残らず、全部読んでいるよ。
中には何通も長いメールを送ってくれる人もいて、何千ワードにも及ぶこともある。画像がたくさん付いているものもあるね。特に『Warhammer III』についての内容が多いかな。ゲームデザイン案を送ってくれる人もいて、実際に採用することはできないんだけど、そういうメッセージもすごく興味深いし、ちゃんと全部目を通しているよ。
返信はすべて一旦自動メッセージになっていて、実際の返信が遅れたり、ゲームデザイン案は採用できないけど、メールの内容自体はちゃんと読んでいるよ。
送らないほうがいい内容は?
Josh:
法律面や実務面の観点から、送らないほうがいい内容はありますか?
Roger:
ゲームデザイン案は受け取れないんだ。
それから、自分のオリジナルIPを「うちの作品として採用できるのでは?」という形で提案されても受け取ることはできない。
僕たちは企業だから、こういうことには法的な問題が関わってくるんだ。
あと、求人応募も同じで、必ず公式の応募窓口を通してもらう必要がある。
どういったメールが一番参考になる?
Roger:
いちばんありがたいのはフィードバックだね。みんなの率直な意見や、もっと増やしてほしいものは何か、どこに不満点があるのか。それから、作品の気に入っている点や、これからも続けてほしいと思っていることもぜひ教えてほしい。
批判的な意見ももちろん大歓迎だけど、プレイヤーがどこを評価してくれているのかを知ることも、同じくらい大事なんだ。
短いメールでも、何ページにもわたる長文でも、どちらも歓迎しているよ。
届いたメールの多くはチームにも共有している。たとえば『Warhammer III』に関するフィードバックはTodorやRichへ、『メディーバル3』に関するものはPavやLeifへ送っている。(いずれも開発ディレクター)
だから、これからもどんどん送ってほしい。
『Warhammer III』について
キャラクターパックの構成は固定なのか?
Josh:
プレイヤーからのよくある質問なんですが、各キャラクターパックに含まれるユニット、ヒーロー、ロード、スペルの数は固定されているんですか?
Roger:
いや、キャラクターパックに収録される各要素の数と構成は固定されていない。それよりも大事なのは、そのパック内容の“価値”なんだ。キャラクターパックのリリースを続けていく限り、そしてプレイヤーが楽しんでくれる限り、僕たちが重視するのは、既存のパックと内容が似通わずに、「プレイヤーにとって価値のあるものか」ということなんだ。
Josh:
プレイヤーの間では、例えば、「もしBretonniaのパックが発売されるとして、従来のパックの構成に当てはめるなら…」といった形でその内容を予想している人もいますよね。でも実際は、従来のパック構成を基準に予想するより、プレイヤーが何に価値を感じるかという観点で考えた方が良さそうですね。
Roger:
その通り。パックの構成は柔軟に考えているし、まず大事なのはプレイヤーにとっての価値なんだ。
DLC収録のロードやキャラクターはどう選ばれる?
Josh:
今後のDLCで、少し昔のキャラクターやマイナーなキャラクターを登場させることは考えていますか?
また、DLCに登場するロードやキャラクターはどうやって決めているんですか?
Roger:
前者の質問の答えは“イエス”だし、検討もしている。
そして、後者の質問については、“いくつかの要素”を組み合わせて決めている。その要素を具体的に挙げると…
- ・ プレイヤーの要望
- ・ そのDLCでどんな面白いゲームプレイを提供できるか
- ・ パートナーであるGames Workshopがサポートしてくれるか
Games Workshopは本当に協力的なんだけど、それでも正式な承認プロセスはきちんと通す必要がある。
彼らにとってはIPを守ることがとても大事だし、僕たちもそれは同じ気持ちなんだ。だから、「ゲームとして面白いか」、「プレイヤーが楽しみにしてくれるか」、そしてGames WorkshopがOKを出してくれるか、などといった点を見ながら判断しているよ。
初弾のキャラクターパックの内容決定の経緯
Josh:
最初のキャラクターパックの内容は、どうやって決めたんですか?
Roger:
まずは「面白そうかどうか」、それからこれまでのパックとは少し違う、ちょっと意外性のあるものを狙ったんだ。
それに、Tiger MenとTiger Womenは、文句無しでクールだしね。
それからGames Workshopとも何度も話し合って、どんな要素を入れられるかを調整していった。いずれにせよ、最初のパック内容は満場一致で「これはやるしかないでしょ」という感じだったね。
Josh:
Bhashiva関連のコンテンツは、かなり前から検討していましたよね。ただ、どのパックにどう入れるのがいいのか、なかなかしっくり来なくて。Nefarataみたいに、パックの種類をまたいで検討されたアイデアもありましたし。
でもキャラクターパックに関しては、ようやく「これだ」という形が見つかった感じでしたね。
Roger:
そうだね。実はこれまでに、計画だけして実現しなかったパックは何十個もあるんだ。
何年も経ってから別の形で再利用されるアイデアもあるし、結局そのまま消えたものもある。たとえば、元々は最初のキャラクターパックにはNefarataが登場する予定だったんだ。でも将来の計画を見直していくうちに、別の形で出した方がいいという判断になった。
The Tiger Warriorsのアイデアは何年も前からやりたいと思っていたんだけど、今回やっとタイミングが合った、という感じだね。
Siege Betaの公開時期が遅れている理由
Josh:
Siege Betaについてですが、現時点ではまだ公開されていません。その理由について教えていただけますか?
Roger:
今はいろいろなプロジェクトが同時並行で進んでいるんだ。
12月の発表でも触れたように、『トータルウォー:ウォーハンマー40,000』や『メディーバル3』、「End Times」アップデート、キャラクターパックなど、取り組んでいることがたくさんある。
つまるところ、優先順位の問題なんだ。Siegeの改善には僕たちも強い思い入れがあるし、いずれ必ず実現するよ。
ただ、ゲーム開発というのはとても繊細な作業でもある。だから実装のタイミングについては、チームの判断を信頼しているんだ。
Josh:
私が把握している限りでも、Siegeの変更はかなりゲームの根幹に関わるものですよね。影響範囲も大きい。
そのため、そのまま実装するのか、もう一度ベータを実施するのかといった議論もされています。
変更を歓迎しているプレイヤーもいれば、現在のシステムの方を好むプレイヤーもいます。だからこそ、さまざまなプレイヤーの意見を考慮する必要がありますね。
AI改善の優先度について
Josh:
AI挙動についてですが、現在も改善の対象として取り組んでいるのでしょうか?
Roger:
もちろん。間違いなく重要な課題だよ。
AIはトータルウォーにおいて非常に重要な要素なんだ。プレイヤーが世界とどう関わるか、そして世界がどうプレイヤーに反応するかを決定するのがAIだからね。
AIがしっかりしていると、プレイヤーは自分が賢くプレイしていると感じられるし、自分の判断に意味があると感じられる。
だからAIは、僕たちが取り組んでいるシステムの中でも特に重要なものなんだ。ただ、その分とても複雑な問題でもある。
Josh:
実際、開発やテストはかなり進んでいます。ただAIもSiegeと同じで、ゲームの根幹に関わる部分です。
システム全体を支える要素なので、変更にはどうしても時間がかかるんです。
Warhammer III — 今年の主な取り組み
Josh:
今年の『Warhammer III』では、どのような点に重点を置いてアップデートを進めていくのでしょうか?
Roger:
大きな柱は、「End Times」と初のキャラクターパックを、期限どおりに、そして高いクオリティで届けることだね。
それに加えて、バグ修正やパッチの配信も続けていく予定だ。場合によっては、もう一度ベータテストを行う可能性もある。
「End Times」の開発状況について
Josh:
「End Times」の開発は現在どのような状況ですか?
Roger:
順調に進んでいるよ。
開発しているコンテンツの中には、最初からすぐ面白いと感じられるものもあるし、そうでないものもある。そういう場合は調整を重ねて、より良い形にしていくんだ。
チームはかなり忙しい状態だけど、それは「特別なものを作りたい」という思いがあるからこそなんだ。
すでにプレイ可能な状態のロードもいくつかあって、現在はそこからさらに調整を進めているところだよ。
加えて、バグ修正やパッチの配信も続けていく予定だ。場合によっては、もう一度ベータテストを行う可能性もある。
Josh:
その調整の過程を見ていると本当に興味深いですよね。コンテンツが少しずつ洗練されながら、どんどん良くなっていく様子がよく分かります。
SofiaチームとHorshamチームの協業関係について
Josh:
「End Times」の開発は現在どのような状況ですか?コミュニティからよく聞かれる質問があります。
WarhammerのDLC開発において、SofiaチームとHorshamチームはどのような協業関係にあるのでしょうか?
Roger:
Sofiaのチームには配信用の機材も送っていて、今後は配信にももっと参加してもらえると思う。
外から見ると、チーム同士の間に大きな壁があるように思われることもあるみたいだけど、実際にはそんなことはない。日常的にやり取りをしているし、毎日ミーティングをしているよ。
「End Times」の詳細について
Josh:
「End Times」に関する次の発表は、いつ頃になりそうでしょうか?
Roger:
“もうすぐ”とだけ。
僕自身、プレイヤーに開発中の内容をできるだけ見てもらって、早い段階でフィードバックをもらうことを大切にしている。
ただ、「End Times」はGames Workshopというパートナーが関わっているコンテンツだから、情報公開前には必ず承認を得る必要があるんだ。
それでも、できる限りオープンで透明性のある形で情報を共有していきたいと思っているよ。
『メディーバル3』について
『メディーバル3』の発表が早かった理由について
Josh:
『メディーバル3』はかなり早い段階で発表されましたよね。その後、配信で開発の意図や方向性も紹介しました。
コミュニティからの反応で一番多かったのが、「どうしてこんなに早い段階で発表したのか?」というものでした。
Roger:
まず前提として、僕はすべてのチームを誇りに思っているけど、特に『メディーバル3』のチームには強い誇りを感じている。
以前の配信で見せた内容の中には、CAがこれまで公にしたことのないようなものも含まれているんだ。
中には「まだ形になっていないものを見せているのでは?」と心配する声もあったけれど、社内ではこう考えていた——
開発中のものこそ見せていくべきだし、プレイヤーにも早い段階から関わってもらうべきだとね。
『メディーバル3』は、CAにとって非常に重要なタイトルなんだ。
だからこそ一番気にしているのは、プレイヤーの期待に応えられるかどうかという点だよ。
社内でいろいろ議論した結果、いちばん良い方法は透明性を保つことだと判断した。今どんなものを作っているのかを見せて、プレイヤーにもそのプロセスに加わってもらう、という形だね。
僕たちには明確なビジョンがあるし、チームも本当に優秀だ。中には10年以上『メディーバル3』制作への参加を熱望していたメンバーもいるし、中世史を専門的に研究してきたメンバーもいる。
でも、どれだけ優秀なチームでも、プレイヤーの期待に応えられなければ意味がない。
だからこそ、最初からプレイヤーと一緒に歩んでいく形を選んだんだ。
“開発の透明性”と“意見が増えすぎる懸念”
Josh:
今回の方針は、プレイヤーを開発の過程に招き入れ、透明性を保つというものです。とはいえ、クラウドソースでゲームを作るわけではなく、あくまでビジョンを示すという形ですね。
一部のフォーラムでは「料理人が多すぎる(*意見を多く取り入れ過ぎて混乱した)状態になるのでは?」という議論もありました。
でも実際には、料理長が料理の方向性を示しているようなものですよね。料理人全員で好きなようにレシピに干渉するという話ではありません。
Roger:
その通り。
実はセガからも同じ質問をされたんだ。「料理人が増えすぎないようにするにはどうするのか?」ってね。
僕の答えはシンプルで、自分たちのビジョンに自信を持てるクリエイターが必要だということ。
僕たちは“コミュニティと一緒に”ゲームを作っている——でも、“コミュニティによって”ゲームが作られているわけではない。
もし完全にクラウドソースでゲームを作ったら、きっとひどいものになるだろう。
だからこそ、方向性を判断できる人たちが必要なんだ。
過去作から、どの機能をどう引き継ぐか
Josh:
過去のトータルウォー作品から要素を引き継ぐ場合、どの機能を採用するかはどうやって決めているんですか?
言い方を変えるなら、長い歴史を持つシリーズの新作を作るというのはどんな感じなのでしょうか?
Roger:
かなり複雑なプロセスだよ。
昔のトータルウォー作品の機能に関するソースコードは、当時の開発者のPCのハードドライブにしか存在していなかったものも多い。今ではその多くが残っていないんだ。
当時のCAは、今ほど大きくなかったし、組織としても管理が行き届いていなかったからね。
今は新しい統合エンジン「Total War Next(Warcore)」がある。
古い機能の導入を検討する時には、次の点を考慮する。
- ・その機能は新エンジンにすでに存在しているのか
- ・もし存在しない場合、再構築するにはどれくらいのコストがかかるのか
- ・『メディーバル』のシリーズ作としてプレイヤーが期待している必須の機能は何か?
時には、特定の機能に関する“思い込みの記憶”のようなものも存在する。例えば『Elder Scrolls』には昔からダッシュ機能があったと多くの人が思い込んでいるけど、実際はそうじゃなかった。 だから僕たちは、プレイヤーが「最初からあるもの」として期待している要素は何かを慎重に見極めているんだ。
新しいゲームエンジン開発に至る決断プロセス
Josh:
続けて質問です。まったく新しいゲームエンジンを開発するという判断は、どのようにして下されるのでしょうか?
Roger:
ゲーム制作というのは、とてつもなく大きなプロジェクトなんだ。
これまでは、新しいタイトルを作るとき、前作のエンジンを分岐させる形で開発を進めることが多かった。その結果、いろいろな“行き止まり”が生まれてしまったんだ。
- ・ ある作品には天候システムがあるのに、別の作品にはない
- ・ ゲームAにはある機能が、ゲームBには存在しない
- ・ システム同士が互換性を失っていく
例えば、「なぜ『Warhammer III』には協力キャンペーンがあるのに、『Pharaoh』にはないのか?」という疑問を見かけることがあるよね。 これは、それぞれが分岐したエンジンで開発されていたためなんだ。 新しい統合エンジンは、こうした問題を解消するためのものなんだよ。
『メディーバル3』の新情報はいつ公開される?
Josh:
これはチームから「具体的に伝えてほしい」と言われているのでお伝えします。今週木曜日のRally Point配信で、『メディーバル3』の新しい情報をお見せする予定です。
そしてはっきり言っておくと、前回お見せした内容の使い回しではありません。
今回はまったく別の内容を紹介して、皆さんのフィードバックをもらいたいと思っています。
実は、手元の台本にもその内容が書いてあるんですが……
チームから「まだ言わないでほしい」と言われています。というのも、今週公開予定のブログで正式に発表されることになっているからですね。
なので、配信ではネタバレしないでおきます。詳細はブログで公開される予定です。
ちなみに今日、そのビルドを少し見せてもらったんですが、本当に素晴らしい仕上がりでした。
配信環境も新しくアップグレードされたので、できることがかなり増えています。
- ・実機プレイの生配信
- ・事前収録した映像の紹介
- ・アートの紹介コーナー
- ・より柔軟な配信構成
『ウォーハンマー40,000』について
『ウォーハンマー40,000』開発の進捗
Roger:
開発は順調だよ。実は自分は大の40Kシリーズのファンでね。正直に言うと、それがCreative Assemblyに入社した理由のひとつでもあるんだ。このプロジェクトに取り組むことになると聞いていたからね。
今はチームと一緒に、まさに最前線で開発に取り組んでいるところだ。文字通り、皆と肩を並べて作業しているよ。
このゲームを形にするため、チーム全体で全力を注いでいる。
ちなみに、ゲームが完成するまでは髪も切らないしヒゲも剃らないつもりなんだ。だから数か月後にまたこういう配信をやる頃には、今よりさらにボサボサになっていると思うよ。ストレスもあるし、まあ私生活のせいもあるけどね。
でも本当に、開発はとても順調に進んでいるよ。
スタジオ全体プレイテスト:ファーストインプレッション
Josh:
最近、スタジオ全体でプレイテストを行いました。
そこで、自分もいくつかのバトルを体験する機会があったんです。
その中で特に驚いたのが、デザイナーが「アンビエントユニット」と呼んでいる仕組みでした。自分としては「世界が本当に息づいている感じがする」と思いました。
戦闘マップに入ると、まだ「戦闘開始」を押していない段階なのに、小規模な戦闘がすでに始まっているんです。オルクたちが仲間同士で小競り合いをしていたり、小規模な戦闘が始まったりしていて。
本来なら、戦術的には後方で隊列を整えるのが正解だったと思います。
でも、思わず味方を助けに突撃してしまって……結果的に無駄にユニットを失ってしまう結果となりました。
こういった細かい要素が、ゲーム世界に命を吹き込んでいる感じがしました。
Roger:
40K自体は言うまでもなく素晴らしいIPだし、ゲームとしてもとても面白いものになってきている。チームも本当に楽しんで制作を進めているよ。
オフィス内の一区画では『メディーバル3』のために中世史の専門書を読み込んでいる人がいて、また別の区画では40Kのミニチュアモデルを塗装している人がいる。
まったく異なる世界への情熱が、同じスタジオの中で共存しているんだ。
宇宙船戦闘は実装される?
Josh:
宇宙船戦闘は実装されますか?
Roger:
40Kの世界観を考えると、宇宙船戦闘はとても重要な要素だよね。
自分は入れたいと思っているし、チームも同じ気持ちだ。
ただ、ローンチ時点で実装されるかどうかはまだ分からない。
今は多くの新しいシステムに取り組んでいる最中だから、どこまでをローンチに含めるかを判断しなければならない。
宇宙船戦闘が初期ローンチに入るかどうかはまだ決まっていないけれど、いずれ何らかの形で登場することになると思う。
問題は、その“タイミング”だね。
40Kの世界は本当に巨大なんだ。自分も40冊くらいは関連書籍を読んだけど、それでもまだ全体のほんの一部にすぎない。ホルスヘレシー(ホルスの大逆)関連だけでも半分ほどしかカバーできていない。
ファンが期待しているものは本当に多い。でも、この巨大な世界をゲームに落とし込むのは簡単ではないんだ。
作品の土台づくり:40Kを「トータルウォー」らしくするために
Josh:
コミュニティ内でも「40Kをどうやってトータルウォーらしいゲームにするのか?」というトピックがよく議論されていますよね。
まずはゲームの基礎となる部分をしっかり作る必要があります。
リアルタイムの宇宙戦戦闘は実装されたらもちろん最高ですが、それもまずは核となるトータルウォーらしさを確立してから、という話になります。
Roger:
その通り。
もしゲームの土台が面白くなければ、どんな追加要素も意味がなくなってしまう。
今の段階でも、すでに面白くなっている部分もあるし、まだそうではない部分もある。それは開発の過程では普通のことだし、今はその調整をしているところだよ。
現時点で宇宙船戦闘という要素は開発の最優先事項じゃない。
まずは『トータルウォー:ウォーハンマー40,000』の核となる部分を面白くすることが最優先なんだ。
仮にローンチ時点でリアルタイムの宇宙船戦闘が実装されなくても、それをどう実現・表現するかは検討を進めている。
そしてゲーム全体としては、〈歪み〉航行や銀河間移動など、40Kの象徴といってもいい、不気味で恐ろしく、宇宙空間の雰囲気をしっかり感じられるものになっているよ。
次のゲームプレイ映像公開の時期について
Josh:
40Kに関する最後の質問です。
次のゲームプレイ映像の公開はいつ頃になりそうでしょうか?
Roger:
チームとも相談中で、できるだけ早く戦闘パートの配信をしたいと思っているよ。
個人的には明日にでも配信したいくらいなんだけどね。ただ、ステークホルダーも多いプロジェクトだから、調整が必要なんだ。
それと、プレイヤーが一番見たがっているのはキャンペーン部分だと思う。
だから初夏にキャンペーンの詳細を紹介する公開イベントを予定している。
そのあとで、配信や情報公開も増えていくはずだ。
もちろんマーケティングの計画もあるから、それに沿う必要はある。とはいえ、できるだけ多くの内容を早く見てもらいたいと思っているよ。
旧タイトルについて
旧タイトルのアップデートはあるのか?あるとすれば、なぜアップデートするのか?
Josh:
では皆さんが気になっている大きな質問です。
過去の『トータルウォー』作品に再び手を入れてアップデートする予定はあるのでしょうか?
そして、もしその予定があれば、その判断の背景にはどんな理由があるのでしょうか。
Roger:
前者の答えは、“もちろん”だ。
ここで面白いデータを紹介しておこう。
- ・全期間を通して月単位で見ると、『Warhammer III』の現在のプレイヤー数は、シリーズ既存作すべてを合わせた合算プレイヤー数とほぼ同等だということ。
- ・『Medieval II』は、発売当時よりも今の方が多くのプレイヤーに遊ばれている。
- ・『Attila』のLOTR MODのような大規模MODは、今でも非常に人気が高い。
だからこそ、シリーズの旧タイトルを見直さないというのは、むしろ不自然な対応だと思う。パフォーマンスや互換性の改善、さらには小規模なコンテンツ追加などを通して、これからも将来に向けてしっかり遊べる状態にしていきたい。 ただ、そのためにはいくつか課題がある
- ・どう資金を確保するのか
- ・どのように開発体制を整えるのか
- ・どのタイトルから手をつけるのか
- ・どのツールを作り直す必要があるのか
現在、社内で戦略を検討しているところだ。 まだ確約はできないけれど、検討対象として挙がっているタイトルには『Rome II』や『Shogun 2』などがある。
旧タイトルをアップデートする難しさ
Josh:
これは先ほどの話ともつながりますね。
単に「やりたい」という気持ちだけでは不十分で、過去の開発ツールを再び動かせるようにする必要もあるわけですね。
Roger:
その通り。
『40K』や『メディーバル3』、そして旧タイトルのことを考えると、どこに開発者を配置するのかを常に判断しなければならない。とてもバランス調整が難しいんだ。
僕たちも非常に気をかけていることではあるけど、実現には時間がかかる。
以前、感謝のメッセージでも述べた通り、 目標としては掲げているけど、チャレンジングではある。
やる気は十分ある。ただ、少し時間をもらいたい。長い目で見て取り組む必要があるからね。
旧作を見直すことの意図と目的
Josh:
もう一つ質問です。旧作に手を入れる場合、その目的は何になるのでしょうか?
問題修正なのか、新コンテンツなのか、それとも改善でしょうか?
Roger:
そのすべてだね。
まず最優先なのは問題修正だね。例えば『Attila』や『Rome』などで報告されているパフォーマンス問題に取り組みたい。
プレイヤーもそこを直してほしいと思っているし、僕たちも同じ気持ちだ。
それに加えて、小規模な新コンテンツを追加する余地もあると思っている。いわば「手を入れやすい部分」を活かして、旧作に少し新鮮さを加えるような形だね。
ただ、今はまだすべてが検討段階なんだ。
社内の議論、セガとの調整、ツール整備、スケジュールなど、いろいろな要素が関わってくる。
簡単なことではないけれど、着実に進めているところだよ。
ゲームを長く遊び続けてもらうという考え方:10年スパンのDLC展開について
Josh:
そろそろまとめに入りたいと思います。
ゲームの基盤をしっかり作り、その上で10年にわたって新しい勢力やコンテンツを追加していく——そういう長期的な運営についてはどう考えていますか?
Roger:
個人的には、とても好きな考え方だ。
現代のゲーム開発の魅力のひとつは、プレイヤーとの長期的な関係を築けることだと思っている。コンテンツを作りながら、プレイヤーとやり取りを重ねていく。
そういう関係は、どこか共同作業のようで、僕自身それをとても楽しいと感じている。
ただし、バランスは必要だ。
「このゲームを楽しむには1000ポンドも払わなきゃいけないのでは?」 と心配するプレイヤーもいるからね。
新規プレイヤーがいつでも気軽に参加できること、そして長く遊んでいるプレイヤーにも多様な楽しみ方を提供できること。その両方を大切にする必要がある。
中止されたプロジェクトについて
Josh:
チャット欄にこんな質問が来ていました。前述の透明性という観点から、中止されたトータルウォーのプロジェクトについて話せないか、というものです。
少し質問の仕方を変えるとするなら…
たとえば、将来自身の過去を振り返ってみて、諦めざるを得なかったものというのは少なくないでしょう。
それを鑑みると、実現したプロジェクトのありがたみというのは、やはり増すものなのでしょうか?
Roger:
ゲーム作りは、本当に情熱のこもった仕事なんだ。
でも、すべてのゲームプロジェクトが実現に至るわけじゃないし、それは当然のことでもある。
20年以上この業界にいるけれど、中止されたプロジェクトにも、数えきれないほど関わってきた。もしかすると、実際に発売されたゲームより多いかもしれない。
そして多くの場合、プロジェクトの中止は、結果的に正しい判断なんだ。
- ・プロジェクトのアイデアに強度が足りなかった
- ・市場の関心が足りなかった
- ・そのほか様々な理由がある
クリエイターにとって、自分のアイデアを手放すのはいつだって辛い。 自分自身、携わっていたプロジェクトが中止された経験もあるし、チームに「このプロジェクトは中止になった」と伝えなければならなかったこともある。どちらも辛い経験だよ。 でも、中止されたプロジェクトからは必ず何かを学べる。 その経験が、次のゲームをより良いものにしてくれるんだ。 すべての開発者が同じ考えとは限らないかもしれないけれど、僕は、過去のプロジェクトから何かを次に持ち越していると思っている。
プレイヤーの皆さんからのメールは、roger@total.comで受け付けています。ぜひご意見やご感想をお送りください。